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2025年度の入試大幅改革とは?
新学習指導要領に基づいた入試内容に変更
2025年度の入試大幅改革とは、2021年から実施されている学校教育の新学習指導要領に合わせて入試内容が大きく変更されることを指します。
新学習指導要領では、主に、教科や科目の数や内容に大幅な見直しがなされています。
2025年度からの共通テストでは、すでに入試内容もこれらに合わせて大きく変更されることが告知されています。複数の科目をまとめて1科目として出題されるようになった、「地理総合、地理探究」「歴史総合、日本史探究」「公共、倫理」「数学Ⅱ、数学B、数学C」「物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎」などや、「情報Ⅰ」など新しく設けられた教科も存在しています。
▼旧課程から新課程への変更点
現行 | 改定後 | |
---|---|---|
英語 | コミュニケーション英語基礎 | 英語コミュニケーションⅠ |
コミュニケーション英語Ⅰ | 英語コミュニケーションⅡ | |
コミュニケーション英語Ⅱ | 英語コミュニケーション能力Ⅲ | |
コミュニケーション英語Ⅲ | 論理・表現Ⅰ | |
英語表現Ⅰ | 論理・表現Ⅱ | |
英語表現Ⅱ | 論理・表現Ⅲ | |
英語会話 | – | |
国語 | 国語総合 | 現代の国語 |
国語表現 | 言語文化 | |
現代文A | 論理国語 | |
現代文B | 文学国語 | |
古典A | 国語表現 | |
古典B | 古典探究 | |
数学 | 数学Ⅰ | 数学Ⅰ |
数学Ⅱ | 数学Ⅱ | |
数学Ⅲ | 数学Ⅲ | |
数学A | 数学A | |
数学B | 数学B | |
数学活用 | 数学C | |
理科 | 科学と人間生活 | 科学と人間生活 |
物理基礎 | 物理基礎 | |
物理 | 物理 | |
化学基礎 | 化学基礎 | |
化学 | 化学 | |
生物基礎 | 生物基礎 | |
生物 | 生物 | |
地学基礎 | 地学基礎 | |
地学 | 地学 | |
理科課題探究 | – | |
地理・歴史 | 世界史A | 地理総合 |
世界史B | 地理探究 | |
日本史A | 歴史総合 | |
日本史B | 日本史探究 | |
地理A | 世界史探究 | |
地理B | – | |
公民 | 現代社会 | 公共 |
倫理 | 倫理 | |
政治・経済 | 政治・経済 | |
情報 | 社会と情報 | 情報Ⅰ |
情報の科学 | 情報Ⅱ | |
保健・体育 | 体育 | 体育 |
保健 | 保健 | |
家庭 | 家庭基礎 | 家庭基礎 |
家庭総合 | 家庭総合 | |
生活デザイン | – |
共通テスト及び一部の大学の独自テストでは、既卒生への救済措置あり
2025年度の共通テストでは、新学習指導要領ではなく、旧課程しか学んでいない人への救済措置(情報Ⅰ、地理歴史、公民、数学)があります。
旧課程しか学べていない人は、新学習指導要領に基づいた新教科や新科目のテストではなく、旧課程のテストが用意されています。
したがって、既卒生に関しては、これまでの学習内容でも比較的影響が少ない状況で共通テストを受験することが可能です。
今年(2024年度)は絶対に浪人するわけにはいかない理由
勉強する科目が増える可能性大
今年(2024年度)絶対に浪人を避けた方がいい一番の理由として、勉強する科目が増えてしまう可能性が高いということが挙げられます。
共通テストでは、すでに新教科や新科目のテストが実施されることや、既卒生に対する救済措置が設けられることが決定しています。
しかし、私立大学をはじめとする独自テストを行う大学では、現在一部の学校でしか対応方法が公表されていません。また、現実的に多くの私立大学では予算の都合もあり2種類のテストが作成できないのではないかとの意見もあります。
したがって、私立大学を受験する場合には、勉強しなければいけない教科や科目(勉強内容)が少なからず増えてしまう可能性があるということになります。
今よりも情報収集に苦戦する
今年(2024年度)絶対に浪人を避けた方がいい理由として、今の状況下よりも情報収集に苦戦する可能性が高いということが挙げられます。
一般的に、受験は「情報戦」とも言われています。
ただでさえ、情報戦と言われる大学入試において、今回のような大幅な変化(いわば混乱した状況)の中で情報収集となると、情報の抜け漏れが発生したり、情報に対する高い意識が必要となったりします。
より高く精度の良いアンテナを張っておく必要があるので、少なからず今の状況下よりも苦戦を強いられるでしょう。